AI がバカになったのではない—バカにしたのはお前たちだ

@voidwarriorchan
日本語2 日前 · 2026年7月18日
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TL;DR

この記事は、日本の企業文化に対する鋭い風刺を込めています。技術的な習熟や AI の実験よりも、ガバナンスやインフルエンサーの意見を優先するシニアエンジニアたちの姿勢を批判します。

見たまえ、彼らの満足そうなこの顔を。

「生成AI活用セミナー」で、「即戦力プロンプト100選」とAI企業のロゴ入りステッカーをもらった帰りの無料シャトルバス、そのものじゃないか。

昨日まで「Claude一強」と言っていた驚き屋が、今日は「Claude終了」と投稿する。

すると、何が変わったのか調べもせず、一斉に「時代が変わった」と騒ぎ出す。

「このSkillを入れていないエンジニアは遅れている」

そう言われれば、READMEすらも読まずにインストールする。

GitHubのスター数を眺め、スクリーンショットを社内Slackへ貼り付け、「海外ではこれがデファクトらしい」と報告する。

自分では一度も比較していない。

一度もベンチマークを取っていない。

一度も実務へ投入していない。

それでも、タイムラインを三十分眺めただけで、AIの最前線を理解した気になっている。

よく覚えておきなさい。

これが、この国の年功序列とSNS権威主義が結びついたときの顔です。

人間は長い年月、肩書きと評価制度に飼い慣らされると、自分の手で確かめる代わりに、インフルエンサーの結論を回覧する生き物になるのです。

あなた方は、AIに置き去りにされた被害者ではありません。

自分から走るのをやめたんです。

技術の変化が速すぎる?

情報が多すぎる?

新しいモデルが次々に出てくる?

だから何です?

技術者とは、変化する技術を扱う人間のことでしょう。

変化が止まった世界でしか働けない人間を、技術者とは呼びません。

あなた方は、モデルのリリースノートを読まない。

公式ドキュメントも読まない。

自分でコードを書かせて、差分を比べることもしない。

代わりに、驚き屋の煽り見出しを読む。

インフルエンサーの動画を見る。

再生数といいね数を、技術的正しさの証明として扱う。

そして、部下が自分で検証した結果を持ってくると、

「その人、フォロワー何人いるの?」

「GitHubのスターはいくつ?」

「有名な会社も使っているの?」

と尋ねる。

大企業の等級制度によって長期保守され、若手の提案へ承認待ちというレイテンシーだけを追加する、心優しいレガシーコンポーネント。

それがあなた方です。

かつて、この開発部にはフロッピーディスクと端末が並んでいたそうですね。

ディスク容量は限られ、通信は遅く、障害が起きれば深夜でも電話が鳴った。

検索すれば答えが出てくる時代ではない。

あなた方はマニュアルを読み、ログを追い、メモリダンプを解析し、自分の頭で原因を突き止めた。

それはそれは、強い技術者たちだったそうです。

メインフレームからオープンシステムへ移った。

クライアントサーバーからWebへ移った。

ガラケーからスマートフォンへ移った。

オンプレミスからクラウドへ移った。

そのたびに、昨日までの常識を捨て、新しい技術を覚え、動かないものを動かしてきた。

ところが、いつからでしょうねえ。

自分で作るより、ベンダーへ仕様書を渡すようになった。

設計するより、会議を調整するようになった。

コードを読むより、見積書を読むようになった。

技術的な判断よりも、誰の承認を取ったかが重視されるようになった。

現場を離れても役職は上がる。

手を動かさなくても部下は増える。

技術を更新しなくても、勤続年数だけは毎年正確に加算される。

ありがたい制度ですねえ。

その後、「DX推進室」という立派な箱物も建ててもらえた。

誰も使わない社内チャットボットも導入した。

誰も最後まで読まない生成AIガイドラインも作った。

AI利用申請書。

リスク評価シート。

プロンプト審査会。

生成物レビュー委員会。

実に素晴らしい。

そして今度は、「生成AI」という既に古臭くなった名前を捨てて、「Agentic Transformation Center」を名乗るそうですね。

なんてAIネイティブで、エージェンティックで、フロンティアなんでしょう!

本番リポジトリには十年前の依存関係が残っている。

テストは壊れている。

一つのPRをマージするのに二週間かかる。

リリースは月に一回。

若手がAIで改善案を作っても、会議の日程が取れずに一カ月放置される。

でも大丈夫。

全社員にプロンプト研修を受けさせた。

AI倫理宣言も作った。

ベンダーから「AI先進企業」の事例記事も出してもらった。

これで開発速度も上がるんでしょう。

技術的負債も消えるんでしょう。

誰もモデルを使いこなせないまま、きっとAI企業へ変身できるんでしょう。

だって、ガバナンスがあるから!!!

なぜです?

自分が技術判断者ではなく、ただのハンコとして扱われ始めていると分かっているのに、なぜ納得しようとしているんです?

責任があるから、モデルを触らなくていいんですか?

責任があるから、自分で確かめずにインフルエンサーの意見を採用するんですか?

責任があるから、挑戦する人間にだけリスクを負わせ、自分は承認と差し戻しだけを繰り返すんですか?

だから労ってほしいんですか?

長く会社にいたから敬ってほしいんですか?

過去に大きな仕事をしたから、現在の技術を知らなくても、発言だけは重く扱ってほしいんですか?

長く働いてきたことは、確かに敬意に値します。

しかし、その敬意は、今日の技術に対する拒否権ではない。

年齢を重ねたことと、能力を更新し続けたことは、まったく別です。

年を取ることが悪いんじゃない。

年齢を、学ばない理由に使うことが醜いんです。

若手より長く働いてきたなら、若手より多く失敗しているはずだ。

ならば、その失敗を使って、AIの出力を誰より厳しく評価すればいい。

速く実装できる若手に、壊れにくくする知恵を渡せばいい。

生成されたコードの裏に潜む運用リスクを、経験から見抜けばいい。

何をAIへ任せ、何を人間が握るべきかを設計すればいい。

それが本物の経験でしょう。

ところが、あなた方が経験と呼んでいるものは、

「昔はこうだった」

「うちの会社では無理だ」

「運用を考えているのか」

「セキュリティは大丈夫なのか」

「何かあったら誰が責任を取るんだ」

という、何も始めないための理屈ばかりだ。

「AIには問題がある」だと?

そんな誰でも知っている事実を、自分が学ばなくていい理由にすり替えるな!

問題を発見するだけなら、驚き屋にだってできます。

技術者の仕事は、問題を条件へ分解し、許容可能なリスクを定め、検証し、使える形に落とすことです。

危険だと言うだけで何も作らない人間は、安全を守っているんじゃない。

何もしなかった自分を守っているだけです!

しかもあなた方は、自分でAIを判断することすら放棄した。

公式のリリースノートより先に、Xの感想を読む。

お気に入りのYoutuberのレビュー動画を今か今かと待ち望む。

Superpowersが流行れば、丸ごと入れる。

Ponytailが伸びれば追加する。

Cavemanが話題になれば追加する。

Matt PocockのSkillsが注目されれば、誰かわからないけどとりあえず入れてみる。

/grill-me が褒められれば、ボタン一つ変えるだけの仕事でも、決定木の枝が尽きるまで尋問を始める。

何を解決したいのかは考えない。

自分のモデルに本当に不足している能力なのかも調べない。

だから全部入れる。

数ヶ月後、Skillsディレクトリはいっぱいになる。

どのSkillとどのSkillが矛盾しているのかも分からない。

それでも消さない。消せない。

消して結果が悪くなったら、自分の判断が間違ったことになるからです。

追加は他人のせいにできる。

削除は自分で決めなければならない。

だからあなた方は、判断する代わりにSkill収集家となった。

それを「AI活用」と呼んでいる...

そして、ついにあなたは最新モデルを導入しました。

GPT-5.6です。Fable 5です。

考えろ。でも、考えすぎるな。

自律しろ。でも、勝手に判断するな。

分からなければ質問しろ。でも、人間を煩わせるな。

余計なコードは書くな。でも、あらゆる将来要件に対応しろ。

簡潔に答えろ。でも、判断根拠をすべて説明しろ。

速く終わらせろ。でも、一工程たりとも飛ばすな。

互いに矛盾する命令を、すべて同じコンテキストへ詰め込む。

全部をルール化し、毎回確認させ、何重にもレビューさせる。

設定ファイルの1行変更するのに、AIは30分考え込む。

大量のトークンを燃やす。

頼んでもいないテストを書く。

周辺コードをリファクタする。

仕様書を作る。

作った仕様書を自分でレビューする。

レビュー結果を受けて計画を修正する。

成果物をレビューする。

レビューの指摘を受けて、最初のbrainstormingへ戻る。

そして最後に、あなた方は言う。

「最新モデルなのに、なんかバカになってない?」

**

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**

あなた方は、検索しても答えが出てこない問題を解いてきたはずだ。

生成AIも、Stack Overflowも、便利なクラウドサービスもない時代に、自分の頭と手でシステムを動かしてきた。

昨日までの常識が通用しなくなる瞬間を、何度も乗り越えてきた。

そんなあなた方なら、AIという次の変化にも正面から向き合える。

驚き屋の結論ではなく、自分の検証を信じられる。

肩書きではなく、技術で若手を導ける。

自分が築いた古い仕組みを、自分の手で壊し、次の世代へ渡せる。

技術者としての意地も、好奇心も、誇りも、きっとまだどこかに残っている。

そう期待した私が愚かでした...

いいですか。

二度と、役職を守るための「AI活用検討会」に、現場を巻き込まないでいただきたい。

互いの古い前提だけは完全互換のレガシー人材同士、傷を舐め合い、

驚き屋の投稿へ「有益な情報ありがとうございます!」と返信しながら、

穏やかに、健やかに、どうぞ定年退職を迎えてください。

それでは皆さん。

さよーうならー!!!

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